20210504

 『ドクター・ドリトル』鑑賞。ロバート・ダウニー・Jr.版。案外 楽しく観る。

 原作からの改変があまりにも多くて枚挙に暇がなくなる程。
 妻帯 及び死別からのエピソード、診療所が女王御墨付きである点、動物の構成やら…もう山ほど。これでドリトルなどの固有名詞が出て来なければ『ドリトル先生』から基本プロットだけ剽窃した何か別物という言い方すら出来るだろうと思えるほど。

 ただ、それでいて観ていてそういった改変点について寛容な態度で観れてしまったのだよなぁ。
 これはエディ・マーフィー版にも言えることで、何故か俺は『ドリトル先生』の映像化作品については原作に忠実でなくとも特に気にしないようなのだ。

 おそらくはそもそも『ドリトル先生』については読書としての原体験として刷り込まれ過ぎていて体験として完結されており、小説として以外の『ドリトル先生』には一切の期待をしていないからなのだろう。だから映像でどんなことをされても「あ、そう」としか思えない。
 むしろ井伏鱒二以外による翻訳で文体が変更されていたり、挿絵が今風に変更された書籍とかには違和感を持つだろう。
 ま、文句言う人がいてもそれはそれで理解はできるけどねー。とは言え、ラストに出て来たあれについては、原作にだって月面の巨人出て来たからありだと思うし。むしろ、これまで会話してきた動物とはかけ離れているから間に通訳を挟むという原作エピソードを活かすなどして欲しかったと思う。[amazonjs asin=”B08J29LZV7″ locale=”JP” title=”ドクター・ドリトル (字幕版)”]

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